コレオロジー/ラバンムーブメントアナリシス

ダンスを演じる人、教える人、ダンスシアター作品を作る人、

ダンスという分野に限らず、動きを用いたコミュニケーションについて考える人、

コレオロジーは人間の動きに関する実践的な知を集め、編集し、
新たな創作と思考のために活用する分野です。

動きに内在するリズムと質感を分析して再現する、ユーキネティクス。
身体の形の変化が作り出す空間構成を習得する、コレオティクス。
一瞬もとどまることのない膨大な動きの中から、特定の動きだけを再現できる形で取り出す技術と知識は、様々なダンスアーティストに創作の基盤を与えてきました。

コレオロジーは、その理論的基盤をルドルフ・ラバンの提案した人間に関する動作分析法(ラバンムーブメントアナリシス)に置いています。20世紀初頭に開始したこの理論体系は徐々にその実学的側面を強め、ダンスの創作、そしてダンス教育の現場において広く活用されるようになりました。

時代の変容とともに劇場文化はその表現手法に対して挑戦を続け、コレオロジーという分野もまた身体表現の多様化に呼応する形で進展してきました。現代音楽や建築、視覚芸術や文学、研究者や技術者とのコラボレーションなど、現代舞踊/コンテンポラリーダンスは観客との新たな関係性を常に模索しています。そのような変容を続けるコンテンポラリーダンスの創作現場・教育現場で、コレオロジーの実践は現在も進化を続けています。

ダンスアーティストは動きを言語化することで、自身の創作や研究をより深く理解することができます。ジャンルや世代を超えて、ダンスムーブメントという共通の言語を通して、お互いの創作と研究を高めていく。コレオロジーは分野であると同時に、様々なムーブメントプラクティショナーに開かれたコミュニティです。

Taku Ando, PhD Dance [Creative Practice]
コレオロジカル・スタディーズ特別技能者ディプロマ優等賞取得修了(Trinity Laban, 2012)
安藤 卓

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